気が付けば2017年も後半戦へと折り返し、フジロックまで1ヶ月。
今年のラインナップは、20周年という節目の年であった去年をも上回るレベルの絢爛豪華さ。観たいのありすぎて川で遊んでる時間ねーじゃん!という声が聞こえてきそう。
あまりの選択肢の多さに慌てふためき、いつどこで誰を観ればいいのかわからない苗場の迷える子羊達のために、今年のフジロックで僕が個人的に楽しみにしてるアーティストを日程別にご紹介。
やや長文ですがどうぞ!
全日参加6年目の僕のフジロックへの愛が生んだ熱愛エントリーはこちら。よろしければ。
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1日目編(7/28・金曜日)
今年は金曜日から観たいアーティストが多すぎ。元から有給取るつもりでいたので問題はありませんが世の社会人達は必死に有給を申請しているところでしょう。
個人的には全部観たいとは思わないんですが『RADWIMPS』の『前前前世』だけは何があっても生で聞きたいです。一生の思い出になると思いません?
The XX
最新アルバム『I See You』で劇的に変貌を遂げた『The xx』
これまでのダークで深淵な音楽性から一転して、ポップで色彩豊かな印象のこのアルバムは、都内の古着屋でかかってる率が非常に高かった名盤。
3年前にホワイトで見たときはスゲェかっこよかったんですが、曲があまりにもダークで似通っていたせいで飽きてしまった覚えがあります。酔っ払ってるもんで眠くなっちゃうし。
今年はグリーンだし、爽やかでクールなステージになることでしょう。
CATFISH AND THE BOTTLEMEN
帰ってきた『CATFISH AND THE BOTTLEMEN(以下CATB)』
忘れもしない2年前のフジロック。あの年僕が一番楽しみにしていた外タレがCATBである。木曜日の大学の試験を終え、苗場へと向かう8人乗りワゴンの中で聞いた出演キャンセルの知らせの悲しみを、僕は一生忘れることはない。
そんな彼らがフジロックに帰ってくる。まだまだ若いバンドでありながら、その超王道UKロックとでも呼ぶべき真っ直ぐな音楽性で最短距離でスターダムを駆け上がった彼ら。
2年の時を経てさらに磨きがかかった最高にクールなUKロックを聴き逃す手はないだろう。
Doctor Prats
この曲を聞いた瞬間に「今年はお前らか・・・」と思わせてくれたスペインのメスティソバンド。
一昨年の『Talco』、去年の『La Gossa Sorda』に続く、フジロックお祭りバンドの血脈の末裔。今年のお祭り野郎は『Doctor Prats』で決まりである。
この手のお祭りバンドのステージには一体どこから聞きつけてくるのか、デブ・ハゲ・イレズミなどとにかくガラの悪いお兄さんお姉さんが集結する傾向にある。彼らに負けじと前線に出張り、結果もみくちゃ全身痣だらけになるのがフジロックでは最高の愉悦である。
1日目のホワイトで会いましょう。僕に痣をください。
サニーデイ・サービス
2016年を代表する大傑作『DANCE TO YOU』のリリースからわずか10ヶ月で、新境地とも言える大胆な方向転換を図ったアルバム『Popcorn Ballads』を発表した『サニーデイ・サービス』
昨今の懐古的な音楽シーンの中でYogeeやネバヤンなどの若手と、バチバチ火花を散らし鎬を削る大ベテランといったところか。「未だシーンにサニーデイ・サービスあり」とでも言いたげな挑戦的で鬼気迫る今の曽我部恵一を見逃す手はどう考えたって無い。
野音のワンマンのチケットが取れなかったのでここで観ておかないと夏を終われないのです。
Yogee New Waves
なるほどシーン全体で言えば、その中心にいるのは未だに曽我部恵一らベテランかもしれない。だが若手アーティストの渦の中心にいるのは間違いなく『Yogee New Waves』のフロントマン・角館健吾その人である。
2014年のRookie-a-Go-Goに出演していた彼ら。当時は『CLIMAX NIGHT』がリリースされたばかりであり、昨今まで続くシティ・ポップの幕開けを正に鳴らしたばかりの頃である。
先月出たアルバム『WAVES』も非常にグッドな仕上がりとくれば、3年前から遥かにスケールアップしたこのバンドも見逃す手は無いだろう。
2日目編(7/29・土曜日)
個人的には今年はこの2日目が一番アツいです。
普通にこんなに観たいアーティストがいるとステージ移動とかエグすぎてゆっくり桃かじったり朝霧牛乳キメたりできなさそうなので、一周回って嫌です。
LCD SOUNDSYSTEM
一発目は今年の第一弾発表で僕の心を大いに沸かせた、言わずと知れたアメリカの大御所ダンス・パンクバンド『LCD SOUNDSYSTEM』
本来ならヘッドライナーで出演するようなビッグネームだが、今年はWHITEの2日目トリを務める。WHITEの2日目のトリってピコピコ系のアーティストが務めがちだし、LCDのダークな雰囲気がWHITEにはよく合っていて、今の時点で既に最高のギグを披露することが約束されている。
あのギッシギシで身動きが取れないくらい人が集まったホワイトはどうしていつも最高なのだろう。『サカナクション』『JUSTICE』『Jurassic5』『Disclosure』思い返してみればどれもその年のベストアクト級のステージばかり。個人的には今年のベストアクト最有力候補です。
このライブがかっこよすぎて何回見ても痺れる。
THE AVALANCHES
帰ってきた『THE AVALANCHES』
忘れもしない1年前のフジロック。突然の出演キャンセルの知らせに僕の心は砂漠と化した。
というのは実は言い過ぎで、当時の僕はアヴァランチーズを聴いていなかったのでそんなに悲しくなかったというね。ただその後でアルバム『WILD FLOWER』を聴いたら最高にクールでどハマりしたので帰ってきてくれてありがとう!という気持ち。
サンプリングミュージックの極致とも言える唯一無二の音楽世界を、ビールを片手に楽しみませんか?
個人的には、惜しまれながらも出演キャンセルとなったアーティスト2組を呼び戻し、見事に名誉を挽回してきたSmashには頭が上がらない。義理と人情のフェス運営である。
サンボマスター
忘れもしない2012年のロッキンジャパン。僕が初めて行った夏フェスの、初めて見たアーティストがこのサンボマスターである。炎天下の太陽の下、魂を燃やしながら身体中でラブとピースを撒き散らす山口さんの姿を見て以来、僕はサンボマスターに首ったけだ。
最早日本人ならば説明するまでもない最高のロックンロールバンドだが、実は過去にくるりやアジカンといった今の邦楽シーンの大御所たちと同時期のRookie-a-Go-Goに出演していた。10年ぶりに戻ってきたフジロックでのステージが熱狂的でない理由など存在しない。
醜さの中に真の美が踊る瞬間を目撃しよう。
小沢健二
今年は『スチャダラパー』も出演が決定しており、『今夜はブギー・バッグ』をオザケンの枠でやるのか、スチャダラの枠でやるのか、全ファンの注目が集まっている。
Mステで出演が発表された時、思わず少し泣いてしまった。自分でも正直意味が分からないのだが、オザケンが僕の大好きなフジロックに来るという事が僕の脳のキャパを超えて嬉しかったんだと思います。
僕は彼のステージだけは何を差し置いてでも見に行くと決めています。
PUNPEE
恐らく全日本人が期待している「加山雄三のゲスト出演」という重すぎる期待を背負った脱力系ラッパー。
水曜日のダウンタウンの音楽を担当したり、宇多田ヒカルなど超大御所とコラボしたりと、シーンで最も注目度が高いと言っても過言ではない『PUNPEE』の出演に心が踊った人も多いのでは。
ラップもするけど本業はリミックスやDJ寄りな彼が、会場もホワイトとでかめのステージをあてがわれ、どんなパフォーマンスを披露するのか非常に楽しみ。
THE LEMON TWIGS
今年のHostess Club Weekenderでも来日を果たし、今ノりにノっているイギリスのロックバンド。歌もギターもドラムも全てが最強に上手いダダリオ兄弟が結成した、弱冠19歳のバンドである。
ビートルズとQueenを掛け合わせたような、牧歌的でポップな感じが実に最高。彼らの1stアルバムである『Do Hollywood』はシンプルに最高のアルバムなので一時期ずっと聞いてました。
ライブに行ってみたかったところにフジでの来日が決まって最高にハッピーだったアーティスト。絶対に今観ておくべきバンドです。
以前こんな記事も書きました。
3日目編(7/30・日曜日)
3日目は絶対観たい!ってアーティストが少なめで助かります。
『トクマルシューゴ』とか『YUKI』とか観たい。何回か観たことあるけど。
あと『JET』は1曲だけ絶対に聞きたい曲あります。『JET』はその曲以外1曲も知らないです。みんな大好きなあの曲です。
REAL ESTATE
まずは何と言ってもこいつらでしょう。
僕の「フジでREAL ESTATEが観たい」という2年来の思いが結晶となって来日が実現しました。Smashの皆さん本当にありがとうございました。でもできればヘヴンが良かったです。
晴れた日に聞くREAL ESTATEは最高そのもの。ホワイトに爽やかな風を吹かせてくれる事間違いなし。ところ天国や川の辺りで音漏れを聞くのもいいかもしれないですね。
SLOWDIVE
今まで聞いたことなかったけど新譜の注目度がやたらと高かったので聞いてみたらマジモンのサイコーだった『SLOWDIVE』
ぶっちゃけ新譜しか聞いてないけど、この格好良さはマーキーにも絶対ハマるし、音源で度肝を抜かれた以上に生の演奏で度肝を抜いてほしい。
Thundercat
考えようによっては「ピカチュウ」と訳すこともできる『Thundercat』
あの『Ronald Bruner Jr.』の弟とくれば、最高のベーシストであることは必然だと言っても過言ではない。事実彼のライブ映像を見るに最高にグルーヴィーだし、最近ジャズの魅力に気が付いた僕はこの最高のベーシストの演奏を見逃すことはできない。
そして以前『Kamashi Washington』『Ronald Bruner Jr.』のライブに一緒に行った先輩方が「Thundercatは最高」と言っていたので絶対に最高なのである。
個人的には6弦ベースが一番似合うベーシストはこいつです。
→Cotton Clubで『Ronald Bruner Jr.』を観た
→Billboardで『Kamashi Washington』を観た
TROMBONE SHORTY & ORLEANS AVENUE
不勉強につき後半部分に関しては存じ上げないのだが、前半『トロンボーン・ショーティ』といえば僕の知る内で間違いなく最強の傑物トロンボーン奏者である。
初めてYoutubeでライブ映像を見た時の「トロンボーンってこんな音出るんだ・・・」という衝撃を忘れることはない。
あの大砲のような轟音トロンボーンをこの耳で直に聞くことができるとは感無量である。これを逃すともう観る機会が無いような気がするのでここで絶対にチェケラしておきたいアーティストである。
おわりに
最高の夏にしようぜ!
上でもリンク貼りましたが、全日参加6年目の僕のフジロックへの愛が生んだ熱愛エントリーはこちら。よろしければ。
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