恵比寿で働く僕がオススメする、1000円前後の最強ランチ5選

僕はランチが大好きだ。三度の飯よりランチが好きだ。

ラーメンも、カレーも、定食も。とにかくありとあらゆる昼時に提供される食事が好きだ。

だって、ランチにはその店の魂が込められている。たった一皿、もしくは一膳の中に持てる技術の全てを詰め込み、お客を満足させなければならない。それはコースランチでない限り、居酒屋も高級レストランも同じ事だ。つまり、ランチにはその店の全てが込められているのだ。

『食戟のソーマ』の主人公、幸平創真もこう言っていた。

丼はあくまで、一椀で完結するんだぜ?

丼だけではない。パスタもカレーも定食も、事ランチに限れば全て一膳で完結するのだ。

飲食店ひしめく恵比寿という土地に置いて、僕が絶大な信頼を置く最強のランチをここにまとめた。春から恵比寿で働き始めた方も多かろう。この記事を参考にしながら、めくるめく恵比寿ランチを楽しんで欲しい。

 








1. 海南鶏飯食堂2のカオマンガイ

「地球滅亡その最後の日に食べたいもの」が10個選べるのなら、その内の一つは間違いなくこのカオマンガイだ。

なんせこのカオマンガイ、美味しすぎる。

スプーンで容易く切れる程に柔らかく炊かれた鶏肉、その出汁と旨味を余すことなく受け止めたジャスミンライス、そして僕らの味覚をこれでもかと彩る3つの美しいソース。パクチー好きからすれば脇に添えられた緑色も愛さずにはいられない。

まずは鶏肉。その優しい甘みと驚くほど凝縮された旨味に口角が上がるのを堪えきれない。

次はライスと一緒に食べる。鶏のスープで炊かれるジャスミンライスと鶏肉が合わない訳がない。この組み合わせなら無限に食べられそうだ。

次にソースも一緒に食べる。チリ・生姜・醤油ベースの3つのソースは、いずれもこの鶏肉とライスとの完璧な調和を生み出し、僕らはくるくると表情を変えるこのカオマンガイに永遠に飽きることはない。

そして最後。「もしかして・・・?」と気付いた僕はライスだけを食べる。言葉を失う。美味い、美味すぎる。この料理、本当はライス単体で完成していたのだ。そこに鶏肉とソースという2つの完全体がやってきて、神は彼らを一つの完全体として存在することを許した。神、神の料理だ。

更に恐ろしいことに、そんな完璧なライスがお代わり自由のこの店。その在り方は最早禁忌だ。僕は行くたびにご飯を2回はお代わりしてしまう。そんなカオマンガイは並盛りで900円。行かない理由は一つもない。

 

2. 鮨 博一のアジフライ定食

事アジフライに関しては、多分築地よりもここで食う方が美味い。というかアジフライだったらここのが世界で一番美味い。

夜は良い寿司屋のこの『鮨 博一』。ランチでももちろん握りがいただけるのだが、ポイントはそこではない。毎朝仕入れるという新鮮なアジ、その鮮度に裏付けされたアジの味がたまらないのだ。

完璧にさっくりと揚がった衣。そこはかとなくピリッと胡椒の香りがするのもまたニクい。そして衣のサクサクとは対照的にふっくらと柔らかい身。当然揚げたてで提供されるその身は火傷をするくらいに熱いのだけれども、そのアツアツを頬張るのを止められない。そのままで食べても鯵自体の旨味が半端ないので美味しいし、別皿の大根おろしにポン酢をつけてもこれまた美味しい。

更にはこの店、お味噌汁と白米がお代わり自由なだけでなく、定食に添えられた納豆もまたお代わり自由なのだ。あらかじめ鰹節と混ぜてある納豆はそれだけで食べてもよし、もちろん白米と一緒に食べてもよし。納豆とアジフライで無限にご飯が食べ続けられる。それが『鮨 博一』のラジフライ定食だ。

 

3. アンクル・トムのウニタラコパスタ

ウニタラコ、それは官能の響き。痛風持ちの僕としてはこの言葉を聞くたびに親指の付け根がズキリと疼くのだけれども、それでもこの店のパスタは辞められない。

ウニとタラコという、濃厚と濃厚のぶつかり合いみたいなパスタなんてここ以外じゃ見た事もないのだが、その響きからもこのパスタがこってりヘヴィなのは想像に難くない。そしてそれは一切間違っていないし、濃厚さで言えばそんじょそこらの冷めきったチーズたっぷりカルボナーラなんかよりも更にヘヴィだ。

だが、そんな濃厚さが苦にならないほどに、このパスタは美味い。

例えるなら120kg超えのヘヴィ級ボクサー。たった一発喰らおうものなら立つ事すら叶わないその拳。その拳が僕の脳を直接揺さぶる。僕は息する事すらままならず、ただただパスタを巻いては口に運び、脳から溢れる多幸感に溺れる。

更に恐ろしいものがある。トッピングの粉チーズだ。

ウニ×タラコ×チーズ。ただでさえ濃厚な味わいは更にその濃度を増し、僕のとっくに痺れきったはずの脳は息を吹き返し、そしてすぐその超ド級の旨味に飲み込まれる。最早意味が分からない。

想像できるだろうか?

脳に直接作用する圧倒的な味。とめどない旨味の津波。舌にまとわりつく”美味”というチカラ。

このパスタは、最早暴力だ。

 

4. ちょろりの醤油ラーメン

恵比寿にちょろり在り、とは僕の言葉だ。醤油ラーメンが食べたいのなら、わざわざ恵比寿に赴いてでも食べる価値がある。

見て欲しいこのトラディショナルな醤油ラーメンの姿を。1世紀前から醤油ラーメンとはこの姿であっただろうと思えるほどに完成されたそのビジュアル、100点だ。

スープに入っているフライドオニオンも、かっちりと肉の締まったチャーシューも、もやしとスナップエンドウだけのシンプルなトッピングも、ただのメンマも。全てがこの「醤油ラーメン」のパーツとして与えられた役割を完璧にこなしている。

そして麺は細麺。さらりとしたスープとはほとんど絡まない。僕はレンゲに少しだけスープを掬い、器用に麺をレンゲに載せる。レンゲの上に完成したミニラーメンをちゅるりと食べる。アツアツのスープが舌と喉を焼く。嗚呼、美味い・・・!

しつこさや濃さなど微塵も感じない。あっさりとした醤油ベースのスープは飲み干したところで身体に害など一切与えないだろうとすら思える。事実、僕は毎回このスープをほとんど飲み干して帰る。

君はちょろりを、いや、「醤油ラーメン」を知っているか?

 

5. とりなごの唐揚げ定食

男は全員、幾つになっても唐揚げが大好きだ。

さっくりと揚がった衣、肉汁溢れるジューシーな鶏肉。思わず白米に手が伸びる味付け。最早そのビジュアルや断面図を想像しただけでゴクリと生唾を飲み込んでしまう。居酒屋で唐揚げの文字を見たら頼んでしまうし、井川遥をTVで見るたびにハイカラをキメたくなってしまう、それが幾つなっても変わらない男の性だ。

そんな唐揚げがたどり着いた一つの完成形、それが『とりなご』の骨つき唐揚げだ。

肉は骨の周りが一番旨味が強い。その骨周りの肉を自家製のタレに漬け込み、最高のご飯の相棒として爆誕したこの唐揚げ。衣は厚めでざっくりとした食感が素晴らしく、身はジューシーで驚くほどに柔らかい。味は当然最高で、にんにくと生姜がしっかりと効いていて白米と合う事この上ない。サイズが大きめなこともあり、唐揚げ一つでご飯一杯は余裕で平らげてしまう。

初めてこの唐揚げを食べた時、僕は思った。「こんな唐揚げに出会いたかったんだ」と。

 

おわりに

恵比寿はランチの宝庫。

まだまだ紹介したい店はあるものの、3000字を余裕で超えてしまったのでここらで一度筆を置きたい。

 

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