ミツメの最高到達地点が更新されました。ミツメ『エスパー』

ミツメの最高到達地点が更新されました。ミツメ『エスパー』

スカートがメジャーデビューを果たした今、インディー三銃士という呼称はどうなってしまうのだろうか。テン年代のインディーシーンにおいて、数々のバンドにメジャーデビューを先越されながらも、独自の音楽性で以ってして絶大な人気を誇るバンド達。もう彼らのことは大人しくシンプルに『ミツメ』『トリプルファイヤー』と呼ばなければならないのだろうか。

まあただ単に僕が「インディー三銃士の一角」という枕詞を偏愛していたので焦っているだけなのだが。

そんな元インディー三銃士の一角、ミツメの新曲『エスパー』がちょっとすごい。



感想

まず初めにこの『エスパー』という曲が2017年を代表するような大傑作であることを明言しておく。そしてその上で、この曲を語る上でNETFLIX『ストレンジャー・シングス』を引き合いに出さない訳にはいくまい。

エスパーの少女、四人組、自転車。共通項を挙げればキリがないのだが、タイトルのフォントとかまんまストレンジャーシングスだ。PVを見ながらいつ誰の鼻からタラーッと血が流れ出るものかとワクワクしてしまう。終盤の少女の鋭い眼差しなど、正にエルが能力-チカラ-を使う時のそれではないか。

怪物と日常が薄く張り詰めた膜一枚のみを隔てて同居しているあの世界観。平穏と不穏がふとした時に入れ替わるあのスイッチ感。それらがこの『エスパー』という曲の中にはありありと生きている。

出音の一発目のコードから早速耳に心地よい不協和音が飛び込んでくる。毎度のことながら不協和音を使いこなし、楽曲のフックとして活かしきるミツメの手腕には脱帽だ。特にこの曲においてはこの不穏さは最高にスウィートで、相変わらずのっぺりとした川辺のボーカルとの絶妙な違和感が心地良い。

当然のことながら歌詞も抜群で、エスパーと人間という通じ合いそうでいて決して埋まらない絶妙な関係性、遠くないのに触れ合わない距離感がグッドメロディに表現されている。

テレパシー目と目で 通じ合えたなら

思うだけの ただの2人

エスパーをして「ただの2人」と言い切ってしまうこのリリックは発明であろう。

最近のミツメにしては珍しいくらいポップな作風も見事で、一周聞いただけで思わず口ずさんでしまえるほどキャッチーでポップなサビは『mitsume』『eye』頃の作風を思い出させるし、サビやアウトロが浮き立つ様に楽曲の中に高低差を作るエッジの効いたギターとシンセのサウンドや密度も絶妙だ。

ゆったりと鎌首をもたげる様に盛り上がって行くアウトロなんて正に演出された名曲感である。

前作『A Long Day』から1年あまり。この『エスパー』はシングルカットながらも海外公演を含めた全国ツアーを行う程の力の入れようからも、ミツメにとってこの曲が大きな転換点となるのかもしれない。

おわりに

このPVに出ている透明感とエスパー感溢れるこの「中島せな」という女の子、なんと11歳だというから驚きだ(イレブン・・・!)

僕が11歳の頃なんて受験勉強に煮詰まった結果、塾に行く前にこっそりと古本屋で『いちご100%』を立ち読むする背徳感とスリルに溺れていた記憶しかない(受験もまあまあ失敗した)

24歳の僕に何ができるのか、真剣に考える必要がありそうだ。

 

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