フジロック’24

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例に漏れず今年も行ってきたのでレポ。

観たもの全部は冗長なので、良かった順に抜粋します。

この記事は1時間の時間制限の中で書かれています。不自然に終わっていたらそういうことです。

おとぎ話 | 苗場食堂

今年のラインナップに彼らの名前を見つけた時、鼓動がドクンと一際大きく波打ったのを覚えている。昔から変わらず大好きなバンド。心の大切な場所に仕舞っておけるバンド。いくつになっても最高だと胸を張って言えるバンド。そんな彼らが遂にフジロックに。小さいステージだが、これだけは親を質に入れてでも見届けると固く誓った。

そんな彼らのステージは、本当に、本当に、ただただ最高だったな。

1st『SALE!』から、最新作『HELL』まで、その音楽性を少しずつ変化させながら走り続けた13枚、24年間。正直イマイチなアルバムもあったし、心が離れた時期もある。が、彼らのアルバムが出たと知れば、これまで一枚だって欠かさずに聞いてきた。特に『HELL』はかなりサイコーなアルバムで、僕の大好きなおとぎ話が戻ってきたと嬉しく思ったものだ。

そして久々に生で観たおとぎ話は、僕の大好きなバンドそのものだった。「彼らを好きな僕と、そんな僕の過ごしたこの20年弱は間違っていなかったのだ」と確かに思わせてくれる最高のライブ。あの日僕が聴いた『SMILE』は、世界で一番の『SMILE』でした。

いつか僕の会社が大きくなったら、彼らの曲をCMで使います。これは僕が僕にした約束です。待っててねおとぎ話。

in the blue shirt | GAN-BAN SQUARE

おとぎ話に次いでこちらもまた大好きな音楽の一つ。ボーカルを切り貼りして作り出す、意味と無意味のちょうど境目を突くような彼の音楽は耳に心地よく、アルバムが出る度にリピートしている。

彼のステージにはストイックに凝縮された思考と、少しの遊び心と、音楽そしてステージに対する真摯さが詰まっていたように思う。

彼の真面目さとひたむきさを感じながら踊った45分間のステージ。アリムラ氏、かなりシンプルにかっこいいよな。憧れる。こういうステージや作品に出会うと、スッと背すじが伸びるし、僕もこうありたいと思えて良い。何年か前の小袋成彬のステージでも同じことを感じたな。

当日は彼の誕生日だったようで、素敵な誕生日になっていたらいいなと思う。

FLOATING POINTS | RED MARQUEE

結局こういうDJが一番好き。ミラーボールや照明を一切使わないので「ストイックでいいなぁ」と思っていたら、途中からガンガンに使っていて、それもまたすごく良かった。音と光をいっぱい浴びるのはいつだって最高。マーキーの照明、なんであんなに毎年変わるんですかね?何年か前のホッチキスの針でできた背骨みたいな照明が好きでした。

「来るか?そろそろ来るか?」みたいな時に本当に来てくれるDJは心の底から楽しめて最高。フロポは「もうちょい行けるぞ!」って時にも本当にもうちょい行ってくれるから超最高。

僕がDJを観る理由は気持ちよく踊るためなので、小難しいことをせず、ただただ踊らせてくれる彼みたいなアクトは大好物なのだよな。これかも何度だって観たいアーティストだ。

2日目の昼、特に観たいアクトがなかったので川に入りながらビール。カンカンの日差しと涼しい足元で、ビールが進むこと進むこと。短い時間にたくさんの飲酒をしてしまったのでほろ酔い。

太陽と大地とお酒と友達と音楽。僕は本当はこういうことだけして生きていきたい。

SAMPHA | WHITE STAGE

SAMPHA、未来から来たのかなってくらい想像の少し上のライブでした。音源を聴いてる間は心地よさで収まっていたものが、実際目の当たりにするとかなり異質で高次元なものであることがよく分かる。

ステージセットの時点で只者ではないとは思っていたが、演出もかなり沸かせてきたし、バックの映像もSamphaを完全に象徴していて最高だった。あそこまで強かで独創的な音楽性を有していると、その個性は色彩を放つのだなという学び。あのオレンジはSamphaしか使っちゃダメな色だ。

『Spirit 2.0』は『タマシイレボリューション』と同義だと思っています。

ずっと真夜中でいいのに。 | GREEN STAGE

これはちょっとすごいモノを観たなという感覚。ステージ演出、美術、異形の楽器の作り込み、映像、とにかく全てが異常に高度。今日本が本気で作っているのはこういう芸術なのかと感じさせられるような、圧倒的な完成度だったな。

あれを観て思ったのは、ACAね氏は一体どこまでこのバンドをコントロールしているのだろうということ。めちゃくちゃな数の大人が携わっているのは間違いないとしても、クオリティコントロールや自身の表現など、「ずっと真夜中でいいのに。」という巨大プロジェクトの中の彼女の仕事が知りたいなと思った。

バンドはバンドでシンプルでいいが、こういう関わってる人間の多さが一発でわかるステージはこれまた好きだな。Perfumeとかね。

RIDE | RED MARQUEE

地肩が強すぎる。うねる轟音、尻上がりに高まる熱量と陶酔感。バンドの完成形と言って差し支えない。筋肉質な彼らはブレないし、いつだって最高。

ずとまよの直後に彼らを観ると安心する。これでいい。これがいい。

真夏のデンデケデケデケ(never young beach) | 苗場食堂

苗食のラストを飾るシークレットゲストは我らがnever young beach。彼らのフジロックのステージは欠かさず観ている僕なので、初出演の苗場食堂も記憶に新しい。

バンドは今年で10周年。あの時からメンバーが抜け、サポートが入って6人体制。ドラムの鈴木氏は大学時代の先輩なので、その軌跡も比較的近くで眺めてきた訳だが、やはり感慨深いな。

ポップで、どこか気の抜けた緩さが持ち味の彼らだが、それにそぐわず演奏はかなりタイトだ。場数と経験値に裏打ちされた強かな演奏は、やはりそんじょそこらのバンドとは一線を画している。あと『どうでもいいけど』『あまり行かない喫茶店で』『明るい未来』『お別れのうた』 etc… キラーチューンが多くて威力が高い。シンプルにめちゃくちゃいいバンドだ。

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