まさかあのクソみたいなクオリティのマッチのモノマネに爆笑することになろうとは。
最近ハマっているAマッソとAマッソのゲラニチョビ。
FUWAちゃんの回も大好きなのだが、その企画の一つ『マジカル・オオギリ・ツアー』があまりにも面白く、ロケの極みとでも言うべきチームワークとグルーヴ感に完璧にシビれてしまった。しかもその面白さとグルーヴは回を追うごとに増していき、後半なんて腹抱えてゲラゲラ笑ってしまう。
Aマッソを知っている人も知らない人も、最近笑ってないなって人はこの『マジカル・オオギリ・ツアー』、必見です。
あらすじ
宿泊費・交通費・食費の全てを大喜利で稼ぐというこのツアー。
解答がスタッフに認められれば一回につき500円が与えられ、ロケ中は大喜利で稼いだお金以外は一切使うことができない。しかも現地で会った人にオススメの場所を聞き、どんなに遠くとも絶対にその場所に行かなくてはならない。ロケ中の移動はロケバスだが、その移動距離に応じたタクシー換算の金額が必要になるという、聞くだけでも地獄のような過酷ロケ。
しかもAマッソは地上波進出を目指し、静岡朝日TVに挨拶に行くという目的しか聞かされておらず、全1時間近い映像の最初数分であっさりとそのパートは終わってしまう。そして全4話を観終える頃には、当初の目的のことなんて1ミリも頭に残っていない清々しさも良い。
Aマッソの加納と村上
Aマッソをご存知の方はお分かりだろうが、加納はブッ飛んだ発想力とワードチョイス、村上は天然のアホらしさが持ち味の芸人である。
このツアーでお題を出すのは村上なのだが、何が問題って村上の出題者としての適性がまあ低い。
「今世紀最大のパーマの名前とは」
「住みたい団地の名前ベスト3」
「君の名は?」
「おいしいごはん」
素人目に見てもお題がしんどいし、クソみたいなお題から出てくる解答もこれまたクソに過ぎない。
更には加納は加納で持ち前の発想力を発揮するものだから、悪い意味でブッ飛んだ解答が量産されてしまい、なんとなく企画と二人のエンジンが噛み合わないままで第1話は終わってしまう。だが、第1話の見所は大喜利なんかではなくて、どう考えたって終盤の加納と村上が2人でこんにゃくを食べる画だ。
コンビとしての2人の仲の良さがあまりにも滲み出ているこのシーン。
村上「家康って、1代目?」
加納「初代な」
という会話の後に顔を見合わせて笑う2人。仲のいい友達同士にしか現れない濃密なグルーヴを感じてしまってどうも嬉しくなってしまう。そして何よりも、展望台の双眼鏡に貴重な100円を使ってしまう根っからのアホの村上に、加納がこんにゃくを恵んであげているという図がもう素晴らしい。2人の関係性をギュッとして1カットに収めたような最高の映像だ。
高まるグルーヴ
そして続く第2話以降。この辺りから企画の趣旨を掴み始めたAマッソの快進撃が止まらない。
村上のお題の質、二人のコメントの鋭さ、スタッフ達の悪ふざけ、ほとんどフィーチャーされないロケ地のまあまあのクオリティ。特に大喜利に力を入れまくるせいで各観光地が「ながら見」で流されて行くのは、ロケ番組としての本質を見事に履き違えていて、その構図が美しく面白い。
そして次第にプレゼンスを増して行くスタッフの存在。元来番組はタレントとスタッフ達によって作られるものであり、2日間の過酷なロケによって育まれた「ゲラニチョビ」のグルーヴは半端ない。最早Aマッソの二人がボケに専念できるよう、スタッフがツッコミを担当している節すらある。
時にはスタッフ側がお題を用意し、ロケに停滞を感じれば「停滞カード」を使ってAマッソの再始動をサポートする。これぞ「ロケ」と素直に膝を叩くような番組のあり方は実に見事で、ひとえにAマッソの2人のキャラクターの柔軟さがそれを可能にしているのだ。
だがやはり特筆すべきは加納の面白さだ。
どんなシチュエーションでも、どんなお題でも、尖りに尖った独特のボケがポンポンと出てくる。最終回の第4話なんてもう出てくる回答の全てが悉く面白い。その在り方はもはや魔術師の域であり、『マジカル・オオギリ・ツアー』というタイトルに恥じないマジカルっぷりなのである。
特に城ヶ崎海岸の崖の上で繰り広げられる『サスペンス大喜利』なんてもう、今すぐみんなで真似したいレベルだ。どこかに手頃な崖はないものだろうか。
面白い、面白すぎるぞ『マジカル・オオギリ・ツアー』・・・!