才能の所在。『青葉家のテーブル』第3話の感想書くよ

いいドラマ

北欧、暮らしの道具店監修のオリジナルドラマ『青葉家のテーブル』、第3話のタイトルは「ぼくらの才能」

『BLUE GIANT』『アイシールド21』『響』『ピンポン』etc… 古今東西、才能をテーマにした作品は数知れないけれども、才能というものは常に僕らを悩ませ続けるもので、どんな作品にも才能に打ちひしがれる人物がいる。それが今回においては小説家のソラオと、自分で独自の作曲活動をしている陸だ。

特筆すべきは自身の才能に打ちひしがれたソラオと陸が、明け方にナポリタン風肉焼きうどんをドカ食いするシーン。『BLUE GAINT』の玉田が初ライブでボロボロに失敗した後、ありとあらゆるものをドカ食いして再起するエピソードを思い出させる最高のシーンだ。思えばこのドラマの監督は松本荘史。「挫折→ドカ食い→復活」という少年漫画の王道エッセンスを、彼が蔑ろにする訳がなかった。僕の松本作品への信頼は厚くなるばかりである。

さて、今作で描かれる才能の内、最も優れた才能の持ち主を考えた時、それはきっと中田さんだ。

何の躊躇もてらいも無く肉じゃがと朝のサラダをロールパンで挟んでみせる彼女。

突拍子もない組み合わせの発想と、それをさらりと実現してみせる思い切りの良さ。更にはそれを学校に持ってきて男子に食べさせるという快活さ。

消えるクリエイターは週1頻度で、時間をかけて凝った動画を配信する。消えずに活躍する人は質が低くても、毎日続ける

©︎ヒカキン

思わずヒカキン氏の名言を引用したけれども、中田さんは地でこれを実行している。それも高いクオリティで。さらには30は歳が離れているであろう春子さんとLINEで作った料理を送り合う器量の良さまで持ち合わせていて、春子さんはそんな彼女にモチベートされつつもある。

発想、器量、行動力。それをさらりとこなしてみせる中田さんの姿に、僕は憧れてしまうなぁ。

『青葉家のテーブル』の続編、待ってます

今回はストレートに男達の才能と葛藤が炸裂する話だったけれども、それが全く男臭くならず、むしろさらりと受け取れるのは、憎まれ役を1人で引き受け、思わず一言物申してやりたくなる名キャラ、ヒロの功績だ。彼の姿に自分の姿を投影した人も多かろう。

才能は無いけど、口は達者で、何かと言い訳がましい。しかもちょっと上から目線。こんな奴にはなりたくないな〜と思いながらも、きっと僕ってヒロタイプだ。せめて陸タイプになりたい。

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