ベスト・フレンチトースト・エヴァー!学芸大学『LESSON』

いいご飯

「いくら美味しいって言ってもフレンチトーストでしょ?」

そう思ってました、僕もここに来るまでは。

学芸大学に住む知人が美味しいと言っていたので来てみれば、間違いなく人生のベスト・フレンチトースト・エヴァー。これ以上に美味しいフレンチトーストってあるのだろうか。いや、無い。

学芸大学『LESSON』

この『LESSON』というお店、全く同じ空間を使って昼と夜とで違う人物が違う店を経営しているという、少し変わった営業形態のお店。今回僕が訪れたのは昼間の『LESSON』。18時を過ぎた頃からの『LESSON』は、素敵な女性がキッチンに立つ実に素敵なバーだ。常連のお客さんが多めで、学芸大学の地元感のあるとても良いお店だった。

ご覧の通りL字のカウンター沿いに7〜8席程度の椅子が並ぶだけの小ぢんまりしたお店。夜にはここに立ち飲みのお客さんも入ってギッシリと営業している時もある。当然昼間はそんなことはなく、ゆったりとした時間が流れる素敵なカフェだ。

この日のメニューはこんな感じ。

知人にフレンチトーストが美味しいという旨は聞いていたものの、2人で同じものを注文するのも芸が無いということで僕は鰆のハーブバターソテーを、恋人はフレンチトーストを注文。

1人で切り盛りしていることもあり、料理の出来上がりまでは10〜15分ほどかかったように思う。1人で来ているお客さんもちょくちょくいて、彼/彼女らは文庫本を読んだり、アイスコーヒーを飲みながら携帯いじったりしていて、昼間のカフェの良さを感じられて最高だった。

まず出来上がったのは僕が注文した鰆のソテー。

いや、鰆どこ?

カブ、オクラ、キャベツ、ベビーコーンに春菊 etc…お皿にこんもりと盛られた付け合わせの野菜たち。果たしてこれらを付け合わせと呼んで良いものかと悩む程のボリュームだが、男の子には随分と優しいボリューム。

そしてこれがまたクリームソースとハーブバターが見事にマッチしていて美味いんだ。野菜はシャッキリとみずみずしく、鰆はふっくらと柔らかく焼きあがっていてパーペキに美味い。セットのライスが進むこと進むこと。

そうこうしている間に出来上がった本日のメインディッシュ、フレンチトースト。皿の奥に添えられているのは日向夏のサラダとオレンジソースのヨーグルト。

このフレンチトーストがもうホント鬼のように美味しい。僕の知っているフレンチトーストの領域を軽々と超えていて、あまりの美味しさに理解が及ばない。僕の好きな食べ物ランキング10位、『よく火の通ったトロトロのナス』と並んで10位タイに割り込む勢いだ。小麦がここまで化けるとは。

正式なメニュー名は『フレンチトースト ナッツカラメリゼ』。ナッツカラメリゼとある通り、フワッフワのフレンチトーストの周囲にナッツがまぶしてあり、さらにその上から砂糖のカラメリゼを纏っている。食感に見るサクサクとフンワリの見事な対比はもちろんのこと、ともすれば退屈になりがちなフレンチトーストの見栄えを1段も2段も引き上げているのだ。

さらに驚くべくはヨーグルトソース。砂糖の鎧を纏ったただでさえ甘いフレンチトースト。当然次第に飽きるものと思いきやこのヨーグルトソースがそれを許さない。ヨーグルト自身のさっぱりとした甘味、そしてオレンジの酸味。それらがフレンチトーストの甘味をキュッと引き締め、僕の脳は「飽き」という言葉を忘れる。これはもう無限。永遠だ。

カリカリフワフワのフレンチトーストの食感と脳を焼く甘さ。ヨーグルトソースとオレンジの絶妙な酸味と甘味のバランス。さらには日向夏のサラダという伏兵も加わり、もはやこの皿には一分の隙も無い。そのまんま安野モヨコ『シュガシュガルーン』に登場してもなんらおかしくないクオリティの極上スイーツだ。

このガツンと魂の乗った一皿をいただいた僕らが、圧倒的な満足感とともに再訪を誓ったのは実に自然なことだった。

 

『LESSON』行こうよ

この一皿に全力の魂をぶつけるスタイル。僕はこのスタイルが大好きで、料理人の心意気のこもった一皿を食べるとどうにも感動してしまう。以前恵比寿ランチで書いたこの記事、これの学芸大学版を書くためにも、しばらく学芸大学周辺のランチを散策するとしよう。

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