僕がモチベーション上げたい時にKEMURI『PMA(Positive Mental Attitude)』を聴く理由

僕がモチベーション上げたい時にKEMURI『PMA(Positive Mental Attitude)』を聴く理由

「やる気スイッチ」というヤツは気まぐれで、そのスイッチの動作環境は時と場合によって全く異なっている。

以前台湾行きの航空券を買った際、その価格のあまりの高さに憤慨すると同時に「こんな航空券、息をするように買えるような金持ちになってやる!!」という気持ちがムクムクと湧き上がり、それから2週間の間、ありとあらゆる事へのモチベーションが引退間際の高校サッカー部の部長くらいにまでなった経験がある。かといってそれ以来航空券を買っても別段モチベーションは上がらない。全くやる気スイッチの神出鬼没さには生まれてこのかた24年間、手を焼きっぱなしである。

ところがそんなお転婆なやる気スイッチとも、僕らは折り合いをつけて生きていかねばならない訳で。実は僕は白々しくも「手を焼きっぱなしである」とか言っておきながら、自身のやる気スイッチの在処を一つだけ知っているのだ。今日は僕が独自に考案したそのメソッドをご紹介しようじゃないか。



パブロフの犬

「パブロフの犬」をご存知だろうか。

パブロフ博士という人物が行なった実験で、犬にエサを与えるときに必ずベルを鳴らすようにしたところ、エサが無くてもベルを鳴らすだけで犬がよだれをたらすようになるという実験。要は条件反射、固い言い方をすれば「訓練や経験によって後天的に獲得できる反射行動」を実証した実験だ。

まずはその事だけを覚えておいて欲しい。

まあタイトルにも書いてあるし、御察しの通り、僕にとってのベルがKEMURIの代表曲『PMA』となるだが、その前にKEMURIというバンドについて話をしておかねばならないだろう。

 

KEMURI

KEMURIの音楽は、僕の人格形成に多大な影響を与えている。

僕がKEMURIから教わった事は枚挙にいとまがない。スカパンクは最高だということ。BPMが早ければ尚良いということ。モッシュは痛いということ。ダイブは楽しいということ。思えば人生で初めてダイブをしたのは、フジロックで観たKEMURIのライブだった僕である。大学時代カバーしたバンドの中で、一番自分らしいと思っていたのもKEMURIだ。

8月生まれで名前に海が由来している僕は『葉月の海』という曲は自分の曲だと言い張っていたし、下北に住んでいた時よく通っていたラーメン『桑嶋』に、KEMURIのVo.伊藤ふみおが来ていたという話を聞いた時は「ふみおと同じ麺を啜っている」と思わず胸がアツくなったものだ。

とにかく、僕はKEMURIが大好きで、そんな彼らは自身のバンドスタイルを『Positive Mental Attitude』と呼ぶのだ。

 

Positive Mental Attitude(肯定的精神姿勢)

肯定的精神姿勢

どうですかこの文字列。見てるだけで心に活力が満ちてきませんか?

肯定的精神姿勢

この文字列を2度もタイプした僕の精神は圧倒的な肯定感、全能感、高揚感に満たされています。

この圧倒的なポジティブ成分を、そっくりそのまま音楽に落とし込んだ楽曲、それがKEMURI『PMA』である。チキチキと早いBPM、鋭くけたたましく鳴らされるホーン、前しか向かねぇ歌詞。そして何よりライブで初めて聴いたとしてもラスサビの頃には「オ〜オオ〜」と叫ぶタイミングが完璧に把握できるシンプルな曲の構成が最高だ。初めて聴いた時は「最高」以外のボキャブラリーを失ったのをよく覚えている。

ところが人間の慣れというものは恐ろしいもので、多量のポジティブ成分が配合された圧倒的ポジティブナンバーであるこの曲でさえも「初めて聴いた時はアガったけど今はもう別に」となってしまう。それはもう仕方ない。適応することは僕らの遺伝子に刻まれた本能なのだから。

では何故僕はモチベーションを上げたい時にこの曲を聴くのか。

ここでパブロフの犬の話を思い出して欲しい。

そう、僕は訓練を重ね「PMAを聴くとモチベーションが上がる」という条件反射を体得したのだ。

 

訓練方法

意識的なプラシーボ効果、やる気スイッチの強制発動。言葉にするのは容易いが、この条件反射を手に入れるのには長い訓練が必要だ。方法はシンプルで一つしかない。凹んだ時や、モチベーションを上げたいタイミングでこの曲を毎回聴くだけだ。

最初は「まあいい曲だよね、これだけじゃやる気は出ないけどさ」だったのが「僕も肯定的精神姿勢で頑張らなきゃな・・・」となり、最終的には「PMAだ!やる気出さなきゃ!!」となる。

この時大事なのは「やる気出た」ではなく「やる気出さなきゃ」という極地に至ることだ。PMAを聴いたらやる気を出すのが義務であるかのように脳に錯覚を起こさせるのである。敵を欺くにはまず味方からと言うが、僕から言わせれば孫子もまだ甘い。僕は味方どころか自分の脳をすら騙すのだから。

訓練には時間がかかるが、その苦労の価値は十二分にある。なんせこれを体得したならば、やる気スイッチを手の届く範囲に設置でき、好きなタイミングで押すことができる。自分の感情のコントロールですらままならない僕らにとって、このことはあまりにも大きなアドバンテージだ。

 

モチベーションを上げたい時にオススメの漫画

とはいえこの条件反射を体得する前にモチベーションを上げなければいけない時もありますよね。そんな時はこの漫画を読むといいです。

言わずとしれた『BLUE GIANT』。モチベーションの上がること上がること。

『BLUE GIANT SUPREME』の4巻が魅せてくれた世界

そしてもう一つ。クリエイターのロマンと苦悩とやり甲斐がこれでもかと言うほど詰まった名作『映像研には手を出すな!』。行き詰まった時に読むとたちまちやる気が湧いてきます。

間違いなく2017年最高傑作、大童澄瞳『映像研には手を出すな!』

 

おわりに

KEMURIは本当に最高なのでPMA以外も聴いて欲しい。特にこのライブ盤は本物の名盤です。オススメ。

 

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