『Kishi Bashi』というアーティスト

『Kishi Bashi』というアーティスト

『Kishi Bashi』というアーティストをご存知でしょうか?昔KEXPを漁ってた時に発掘したアーティストの1人なんですが。

KEXPで見付けたおすすめのアーティストを挙げてく

アメリカではMicrosoftのCMソングに使われたりとかなり有名らしいが、日本での知名度は恐らくかなり低い。

ものすごい端的に言うと「バイオリン弾きながらめっちゃ歌う日系アメリカ人」。年末に彼のライブを観て、それがすげぇよかったなぁって思ったので今日は彼の話をさせてくれ。



『Kishi Bashi』の凄さ

バイオリン入ってるバンドっていくつかありますよね。『THE ラブ人間』とか『Nabowa』とか。

でもKishi Bashiはそんなレベルじゃないんです。一旦これ見てください。

ルーパーとかディレイ使ってメロディ重ねたり、ウクレレみたいにして弾いたり、ポンポンと爪弾いたりと、僕らが知らないバイオリンの使い方をガンガン繰り出して楽曲に落とし込んでいく。あとそういう小細工抜きにしてもめっちゃガッツリ弾きながら歌う。それもめっちゃ複雑なフレーズ弾きながら歌う。

こんなアーティストって他には知らないし、この時点で既に独創性MAX。新しい音楽です。

 

ルーパーで作り上げる世界観

銀河、宇宙、科学、神話、命

Kishi Bashiの楽曲は、1曲毎に濃密で広大な世界観を有している。そしてそれを表現するために彼は音を重ねる。その音は多様な奏法のバイオリンであったり、ボイスパーカッションであったり、自身の歌や声であったりと様々だが、彼の持てる全てのギミックをもってして発せられる音を幾重にもループで積み重ね、そのサウンドを作り上げるのだ。

積み上げる弱い魔法

ASIAN KUNG-FU GENERATION – 『ループ&ループ』

音源では分からない彼の音楽の構成や組み立て方、その精密なガラス細工のような作業を実際に目の当たりにするとその美しさに思わず息を飲む。1人で作り上げるその世界観はもはや魔術的ですらある。そして実際のライブではバンジョー、ドラム、ベースといったメンバーがサポートメンバーとして参加する場合もあり、他の楽器が参加する毎にその音像は拡がって行く。

多重録音(ループ)して、そこに時折打ち込みも加えたライブスタイルは「1人シガーロス」とも呼ばれているらしく、なるほど言い得て妙だ。

 

めっちゃ歌うまい

音源やライブ映像を聞けば上手いのは分かるのだが、生で観るとこれがまた腰抜かすほど上手い。そもそもの声が良いし、ファルセット多用の歌い方もすげぇ良い。技術的にも上手いし、表現者としても良いシンガーなのだ。

先日観た完全ソロのアコースティックライブでは、ピアノ、アコギ、バイオリンという3つの楽器を使い分けて初期の曲から最新の曲までを演奏していたのだが、どの楽器であっても彼の歌声の持つ魔法的なパワーが増幅されていた。音大出身という経歴を持つKishi Bashi。恐らく作曲の際も曲によって楽器を使い分けているのだろうが、いずれにしてもその時々で自身の歌声の最も映える楽器を選択している。

また基本英語で作詞をしているのだが、日本語と英語のバイリンガルであることを活かして、時折日本語で曲を書いたり、英語であっても日本語のように響く作詞をしていたりしていて、アルバムの流れの中でふとそういった曲が現れると、安心感というか、彼の表現する広大な世界観が急に身近なものに感じられるのもグッドだ。

 

総括

Kishi Bashiの魅力が少しでも伝わっただろうか。

現在自身のバイカルチャーな生い立ちをテーマにドキュメンタリー映画を製作しているという彼。映画と同時期にリリースされる新譜も楽しみだ。

とにかく、ライブ動画を見れば彼の音楽に一発で惚れ込むのは間違いないので、騙されたと思って一度見てみて欲しい。

 

『Kishi Bashi』に一言

ライブがとにかくかっこよすぎるので、もっとガンガン来日して欲しい。

 

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